前回の記事で、性と生殖に関することはタブー視するのではなくむしろおおらかに開示していく方がよさそうだ、という見解を記しました。
今回は、日米の性教育について記していきます。
ここアメリカは、(もちろん広大なので地域差や人種ごとに異なる点は大きいでしょうが)日本とは性の捉え方がだいぶ違うように感じています。
学校における性教育ではコンドームを模型に対して実際に装着する練習をするとか、私たちが住むオレゴン州の一部の小学校では6年生から学校でコンドームを配布OKにする(つまり6年生以上の性行為を容認する)という事例もあり、日本で通常の教育を受けて育った私としてはブッたまげる一方、性を押さえ込まない風潮にはメリットを感じています。
He said abstinence remained the foundation of the curriculum and that students would be required to speak with a trained teacher, counselor, nurse or administrator before receiving condoms.
(HUFFPOSTより引用)
上記の記事によると、6年生でコンドームが必要な生徒は、教員にコンドームをもらう前に訓練された教員や、学校カウンセラー、看護師と話をする必要があるそうです。
つまり、学校ではコンドームをむやみに配布するのではなく、必要ならばあげるけど、その前にしっかり性教育を受けときなさい、ということのようです。
いやしかし、小学校に行ってる間くらいは子どものままでいてほしいなぁ。。
なんて親の気持ちはよそに、子どもは日々成長しますもんね。
あるアメリカ人のお父さんの話によると、仕事から帰ったら娘が「今日、初潮が来た!!!」と嬉しそうに大声でお知らせしてくれたからごちそう作って家族でお祝いしたなんて話や(日本だとお父さんにはナイショにしそうです)、子どもが修学旅行に行く前にしっかり性について話をし、コンドームをいくつか渡したなんて話も聞きました(日本にいた頃は、子どもにコンドームあげたことがあるなんて話は聞いたことがありません)。
日本とアメリカのやり方を比べたって仕方ないし、そもそも家庭ごとにやり方が違うでしょうし、日本は日本の文化に根ざした考え方があるでしょうが、個人的にはこちらでの性に関する教育には学ぶべき点がたくさんあるように感じています。
その反面、日本は女性は16歳以上が結婚可能な年齢となりますが、こちらでは18歳未満と性交渉を持った場合は厳しく処罰されるのが普通なようです。
聞きかじった話によると、中には高校生同士のカップル・・彼女が18歳未満、彼は18歳で、性交渉があったということから彼の方が性犯罪者として刑務所に送られた例もあるそうで、小学生にコンドーム配るのと矛盾してないか?なんて頭がとっちらかってしまいますが、きっとこういう法律のもとで守られる子どもたちもたくさんいるのでしょうね。
(アメリカは州によって法律が違い、同じ状況でも住む場所によって違法、合法が分かれます。)
「赤ちゃんはお空からくるんだよ。」
「お空から見てたの。お母さんを選んだの。」
「お母さんのおなかに、しゅーって、はいったの。」
と言ってはばからない年齢から、成長するに従い科学的な側面で性についての知識を得て行くであろう我が子たち。
私自身に関して言えば、胎内記憶や出生前記憶があったかどうかすら覚えていませんし、かと言って学校で性教育を受けた時にはチンプンカンプンだったし、子どもたちがおかれている今の状況とはまったく噛み合いませんが、親として、子どもに対し性についての会話を避けることなくしっかりしていこうと考えています。
そもそも性を否定したりむやみに隠したりすることは、自分の「生」を否定することと同じです。
自分が「生」を受け、ここにいま存在しているということは、両親の「生」と「性」があったからこそです。
それこそ連綿と続く祖先の生と性がなければ私たちは存在し得なかったし、子どもが生まれることもありません。
性を意識的、無意識的を問わず否定し、ネガティブな感情を持ち合わせていると、それがそのまま原罪感となり何となく生きづらいとか(精神面での不定愁訴)、子どもに対しての潜在的な罪悪感となり得ます。
そして、知らず知らずのうちに、我が子に対してもそれらの荷物をどうぞ、と渡してしまう可能性すら出てきます。
子どもが乳幼児であるうちは性教育なんてまだまだ先だと思いがちですが、前回の記事で書いたように、性器いじりの頃から性教育は始まっていると考えられます。
子どもが自分の身体を肯定的に捉えられるように穏やかに見守ることは大事ですし、親としても、自分自身の性に対する思いを改めて見つめ直してみるいい機会となるのではないでしょうか。
*お知らせ*
こちらの記事「夜のおむつなし育児 3」の末尾に、6月12日開始の「赤ちゃん手話×おむつなし育児」講座第二期目の説明をしています。
モニター受講の残席が1名様となっています。
ご興味ありましたらご連絡ください。
6/4追記:締め切りました!ご応募ありがとうございました。
カウンセリングは、こころが弱いから受けるのではありません。
定期的に健康診断を受けたり、温泉やマッサージに行ったりして自分の身体を自分で管理するのと同じで、こころの状態も健康に保つべく管理し、自分自身を慈しみ、よりよい人生を送るために活用できるもの。
つまり、✨自分の人生をより自分らしく輝かせて生きるためのもの✨なのです。
ぜひご活用くださいね。
*お知らせ*
親教育の翻訳に関わる企画を優先させるため、
しばらくカウンセリング業務はお休みします。
再開時期が決まりましたらお知らせいたします。
赤ちゃん手話×おむつなし育児講座は、
開講準備が整い次第、お知らせいたします。
◎お問い合わせはこちらよりどうぞ
◎コミュニケーションのヒント