褒める、褒めない。
日本では「子供は褒めて育てましょう」ということをよく聞きませんか?
しかし、ここアメリカでは「褒めない」で育てるやり方を聞くことがあります。
例えばトイレトレーニングで、上手におしっこしたら
「褒める?」
「褒めない?」
日本だったらまず間違いなく「褒める」を選ぶ親御さんが多いでしょうね。
しかし、ここアメリカでは「褒めない」でトイレトレーニングをしましょう、という考えがあるのです。
なぜか?
理由を大まかにいうと、
1)トイレでおしっこやうんちをするのは生活上「当たり前」のことだから。
2)褒めてしまうと、褒められたいがためにトイレに行くようになるから。
1を解説すると、トイレでの排泄は日常生活の中で欠かせないものであり、例えば歯磨きをするとか食事をするとかということと同列なことであるため、褒める対象にはならないという考えです。
何か特別なことができたら褒めるという行為が重宝するが、生活上必須なことであれば褒める必要はない、という視点です。
2は、子どもを褒めて持ち上げてしまうと、子どもは褒められた心地よさから「褒められたい」一心でトイレに行くようになってしまう懸念があるため。
本来は自分の尿意や便意を感じるからトイレに行く必要があるのに、「褒められたい」という意識でいられては本来の目的からズレてしまうということ。
さて、あなたはどうでしょうか。
褒める?褒めない?
結論から言うと、私はどちらでも良いと思います。
褒めるも褒めないもどちらが正しくてどちらが間違っている、ということではないように感じています。
ただ、私は褒めながらやってきていますし、これからも褒めることを辞める予定はありません。
なぜか?
それは、褒めたいから。
こころから、褒めたいから。
育児理論って数え上げたらキリがないほどありますよね。
しかしそれらをいちいち鵜呑みにして100%実践する必要は、ありません。
こころに響いたもの、やってみて心地よかったもの、子どもに有益だと実感できたものを取り入れて、必要に応じて自分流にアレンジして、我が子へのオリジナルレシピを開発するくらいでちょうどいい。
初めて寝返りができた赤ちゃんに、
「この月齢なら当たり前よね」
一人で立ち上がった時に、
「うん、それできて普通でしょ」
最初の一歩が出た我が子に、
「そろそろ歩いて当然だもんね」
とは、私は思いません。
「うわー!寝返りした!!すごい!!」
「初めて立った!!よくできたね!!」
「歩き始めた!!上手じょうず!!」
って、いちいち感動しながら泣きそうな心持ちです。
4人目も絶対感動するその瞬間を、今から心待ちにしています。
だから、「褒めない」という理論を知ってはいても、実践はしません。
子どもの成長に感動したり嬉しくなったら褒めたい気持ちが優先されるから、それを大事にしています。
今回は「褒める」「褒めない」に関してでしたが、これって前述した通り他の育児法にも当てはまります。
親としての自分の感情はこうなんだけど、このやり方ではこうだから、と自分の素直な感情を捻じ曲げてはいませんか?
本来私たち親は、もっと素直に、肯定的なエネルギーで子どもに接して良いと思います。
知識を詰め込んで頭でっかちになる必要はなくて、柔軟にやわらかな気持ちで自分の感覚を信じ、我が子に接していけたらいいですね。
カウンセリングは、こころが弱いから受けるのではありません。
定期的に健康診断を受けたり、温泉やマッサージに行ったりして自分の身体を自分で管理するのと同じで、こころの状態も健康に保つべく管理し、自分自身を慈しみ、よりよい人生を送るために活用できるもの。
つまり、✨自分の人生をより自分らしく輝かせて生きるためのもの✨なのです。
ぜひご活用くださいね。
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親教育の翻訳に関わる企画を優先させるため、
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