先日、面白い記事を読みました。
「妻は、意外な理由で、実際に夫を怖がっている可能性がある。脳科学が解明した思い込みDVが生まれる原因」
DVやモラハラ、不倫など、夫婦間の問題はどの年代に於いてもさまざまありますが、そこまでいかなくとも多くの方が経験されるのが「夫婦間のすれ違い」現象。
特に私は産後に起こる夫婦のすれ違いに焦点を当てています。
2016年12月にバルセロナ自治大学の
オスカー・ヴィリャローヤ率いる研究チームが、
https://www.sankei.com/wired/news/161222/wir1612220002-n1.html2018年2月5日に福井大学 子どものこころの発達研究センターが
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20180205/index.htmlそれぞれ大変興味深い研究発表を行いました。
バルセロナの研究は、脳のある部分の大きさの変化をとらえ、
福井大学の研究は、脳の動きをとらえ
同じことを発見しています。
ざっくり要約すると
赤ん坊を産んだ後で妻の脳が変化をしているということです。
その結果、
妻は、赤ん坊の状態に対する共鳴力、共感力が強くなるのに対して、
大人に対しての共鳴力、共感力は弱くなる
ということになるようです。
(中略)
<出産後の脳の変化と夫婦の関係の変化の形>
それでは、大人に対する共鳴力が低下した場合に
実際の夫婦はどうなるかということが問題になります。
一番大きな問題は、
「夫が何を考えているのかわからなくなる」
ということです。
面白い研究結果!と思いませんか?
女性の脳は産後、赤ちゃんにチューニングされてしまい、大人への共鳴力や共感力が弱くなってしまうということは、必然的に産後クライシスにも言及できそうです。
産後の女性の脳にこのような変化があって旦那さんのことを理解できなくなれば、旦那さんだって奥さんのことが理解できないと感じられることが増えてくるでしょうね。
しかしそれをお互いにどうしたらいいのかわからない。
でも、脳内に勝手に変化が起きているということがもっと認知されていけば、お互いを攻撃しあったり、理解できないと突き放すのではなく、受け入れて歩み寄ることがしやすくなるのではないでしょうか。
何年か前に読んだ本「女は人生で三度、生まれ変わる – 脳の変化でみる女の一生」でも、やはり女性の脳が変化することが説明されており、女性という身体を持っている以上考え方を変える云々ではなく仕方がない部分があるんだなと考えさせられました。
この本は女性のみならず、男性が女性に対する理解を得る上でも良本だと思います。
まず奥さんが読んで、その後旦那さんにも読んでもらうことができたら相互理解につながるかもしれません。
私の経験から言うと、確かに産後は赤ちゃんに全力で集中するようになりました。
産後は夜中に疲れて眠り込んでいても、赤ちゃんがふがふが言い始めたら自然に目が覚めて授乳なりおむつの世話なりができますよね。
普通の状態だったらこんな微々たる寝言以下の音量ではまず起きられませんが。
それと、産後は上の子との共鳴が少なくなることも感じています。
例えば下の子が生まれたとき上の子が2、3歳だったら途端に「大きな子」に見えてしまい、上の子にあまり気が回らず手も回らずな状態になってしまうこと、多くの方が経験されていることではないでしょうか。
このようなことも、ひょっとしたら産後の脳の変化が関係しているのかもしれません。
お母さんが赤ちゃんにチューニングされてしまったため、上の子との繋がりが希薄になるという可能性もあるのでは。
もしもご自身が産後このような状態になっていると感じられたら、ご自分や相手を必要以上に責めずに医療機関やカウンセリングをご利用くださいね。
家族関係の亀裂は自然に修復されることもありますが、専門機関を利用した方が早く修復できることがあります。
カウンセリングは、こころが弱いから受けるのではありません。
定期的に健康診断を受けたり、温泉やマッサージに行ったりして自分の身体を自分で管理するのと同じで、こころの状態も健康に保つべく管理し、自分自身を慈しみ、よりよい人生を送るために活用できるもの。
つまり、✨自分の人生をより自分らしく輝かせて生きるためのもの✨なのです。
ぜひご活用くださいね。
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