人の悩みは3種類あると言われていますが、ご存知でしょうか。
ひとつは健康に関する悩み。
もうひとつはお金や仕事に関する悩み。
そして、人間関係です。
今日は、この人間関係の悩みに対してどのような対処方があるか、いつも通り内観的にみていきましょう。
こころの問題を解決する方法として、よく
「〇〇をゆるしましょう」
というものがあります。
これ、とっても効くんですよ。
過去にあったイヤな出来事、いつもなんだか反りが合わない上司との関係性など、相手を変えようと躍起になったり自分の中の未消化なモヤモヤを見て見ぬ振りしたり、ということではなくて、ただただその出来事をみとめ、ゆるしていく。
すると、すーっとこころが軽くなるのが感じられます。
この方法試したことがある!という方もおられるのではないでしょうか。
ただね、これが効かないことだってあるんです。
体の不調を例にとれば、クスリと同様に、どんな症状にでも誰にでも良く効く万能薬みたいなものはありませんし、こころの問題でも効かない方法はいくらでも出てきます。
こころが抱える重たいモヤモヤを解消する方法は何もひとつだけということではないし、この方法は私には合わないみたい、ということがあって良いのです。
ではなぜ「〇〇をゆるしましょう」が効かないのでしょうか。
それは、あなたのこころが「判断をやめていない」ためである可能性があります。
「ゆるす」という行為は、「正しい」と「間違っている」があってこそ成立する行為です。
つまり、「私は正しかったけれどあなたは間違っていた」ということが基本となって、正しい方から間違っていた方へとゆるしが行われるのです。
言葉を変えると「ゆるす」という行為によってこころの中で「私は正しい」「あなたは間違っている」という部分が強調されてしまう場合がある、ということです。
その結果、人によってはゆるす作業を行なったにも関わらずこころの中のモヤモヤには何の変化も訪れず、それどころかあの時の出来事を思い出して余計にイライラしてしまった、あるいは頑張ってゆるそうとしているのにゆるせない自分に自己嫌悪してしまう、なんてことも出てくるようです。
ではどうしたら良いか?
気になりますよね^^
まず自分が「良い」「悪い」の判断をしているということを認識し、過去のイヤだった出来事に意味を付けている自分のこころをのぞいてみましょう。
最初から「良い」「悪い」の価値観を取り除くことは難しいですし、する必要はないので、その行為を行なった人と自分との違いを認めていきます。
そして、自分の価値観を認めていきます。
これをされることがイヤである自分。
その感覚が正常であることを認め、そう感じた自分を抱擁するようなイメージです。
「イヤだったね、そうだよね、あんな風に言われたら、あんなことをされたら傷つくよね・・・」
というように、自分で自分の愚痴を聞き、叱咤も激励もせずにただひたすら寄り添っていくのです。
イヤなことをした相手に怒りやゆるしのためのエネルギーを注ぎ続けるのではなくて、そのエネルギーを内的に、自分を癒し抱擁するために使っていくのです。
相手は相手、自分は自分。
相手は自分と違うからこそそのような行為をして、自分は相手と違うからこそイヤな思いをしたのです。
「私だったらあんなことしないのに」は、相手が私と違うからこそ起きること。
相手に向ける「ゆるし」によって癒されるのではなく、自分と相手との違いを認め、相手と自分とを別々のものと認識し、自分にエネルギーを注いでいくこの方法、ぜひお試しくださいね。
カウンセリングは、こころが弱いから受けるのではありません。
定期的に健康診断を受けたり、温泉やマッサージに行ったりして自分の身体を自分で管理するのと同じで、こころの状態も健康に保つべく管理し、自分自身を慈しみ、よりよい人生を送るために活用できるもの。
つまり、✨自分の人生をより自分らしく輝かせて生きるためのもの✨なのです。
ぜひご活用くださいね。
*お知らせ*
親教育の翻訳に関わる企画を優先させるため、
しばらくカウンセリング業務はお休みします。
再開時期が決まりましたらお知らせいたします。
赤ちゃん手話×おむつなし育児講座は、
開講準備が整い次第、お知らせいたします。
◎お問い合わせはこちらよりどうぞ
◎コミュニケーションのヒント