前回の記事の続きです。
前回は自己受容と自己肯定の違いについて書きましたが、今回はではどうやったら自己受容をはじめられるのか、について書いていきます。
結論を先に書いてしまうと、自己受容は単純に「こうすればできる!」というものではありません。
だからと言って、できない人もいないと思います。
ちょっと抽象的な説明になってしまいますが、いつも私たちの頭の中に自動的に沸き起こる思考をちょこっとコントロールすること。
そして、それを日々実践し続けること。
これを意識すれば誰でもできますよ。
何か嫌だな、と感じるできごとは日々ありますよね。
例えばこんなこと。
☁仕事でありえないようなミスをして上司に怒られ、どんより
☁子どもがいうことを聞かず、ダメな親だと感じて自己嫌悪
☁転職したいのに退職する勇気が出ない自分がイヤ
☁他者に批判的なことを言われ、こころが傷ついた
☁頑張ってやったことを誰にも評価されず、がっかり
こういうとき、私たちの頭の中に自動的に沸き起こる思考に任せているとどんなことが起こるでしょうか。
まず、自分の中にふたりの自分が出てきて一人はあなたについて批判しはじめ、一人はその批判を受けて反省したり自己嫌悪したり、ということをしてはいないでしょうか。
☁どんよりした気分はどんよりしっぱなし。
☁自己嫌悪感はこころの奥底に鎮座したまま。
☁勇気が出ない自分に対してはダメなやつだと責めるばかり。
☁傷ついたこころはなかなか癒えず、相手に対する怒りになることも。
☁がっかりした気持ちはモチベーションを下げてしまう。
あるあるあるある!と感じられませんか??
実は、こんな場面が出てきたらチャンス。
自己受容を練習できるのです。
ではさっそくやってみましょう。
—– —– —– —–
仕事でありえないようなミスをして上司に怒られ、どんより
↓
「そうだよね、そりゃどんよりするよね」
と自分に声をかける。
—– —– —– —–
子どもがいうことを聞かず、ダメな親だと感じて自己嫌悪
↓
「そうだよね、自分のことが嫌いになることってあるよね」
と自分に声をかける。
—– —– —– —–
転職したいのに退職する勇気が出ない自分がイヤ
↓
「退職するって勇気がいるよね、心配な気持ちが出るもんね」
と自分に声をかける。
—– —– —– —–
他者に批判的なことを言われ、こころが傷ついた
↓
「あんなことを言われたら傷つくよね」
と自分に声をかける。
—– —– —– —–
頑張ってやったことを誰にも評価されず、がっかり
↓
「よく頑張ったねって言ってほしいよね、ほんとよく頑張ったよ」
と自分に声をかける。
—– —– —– —–
パターンが見えてきましたか?
自分の行動やあり方に対して良い、悪いの判断をせず、良い悪いのレッテルを自分に貼ることなく、どんな自分をもただただ「受容」するのです。
他者にかけてほしかった優しい言葉、自分を認めてもらえるような言葉を、自分で自分にかけるのです。
「それって単に自分のことを甘やかすことにならない?」
って心配になりますか?
そうかもしれませんね。
しかし、通常私たちは自分に対して厳しい態度をとりがちです。
なぜならそのようにしろと、幼い頃からずーーーっと教わってきたから。
だからこそ自己嫌悪や自己否定の感情(こんな自分ではダメだという気持ち)が出てきたり、自分にダメ出しをし続けたり、あるいは無意識的にそのような感情を感じたくないがために必要以上に自己を肯定し、それによって他者批判を発生させ、攻撃的になったり自分は悪くないのにという強い感情に転換されてしまったりするのです。
ひいては人間関係の問題やストレスにもつながっていくことがありますよね。
ちょっと長くなるので、続きはまた次回。
次は解説を交えて深掘りしていきます。
カウンセリングは、こころが弱いから受けるのではありません。
定期的に健康診断を受けたり、温泉やマッサージに行ったりして自分の身体を自分で管理するのと同じで、こころの状態も健康に保つべく管理し、自分自身を慈しみ、よりよい人生を送るために活用できるもの。
つまり、✨自分の人生をより自分らしく輝かせて生きるためのもの✨なのです。
ぜひご活用くださいね。
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親教育の翻訳に関わる企画を優先させるため、
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