少し前に、ツイッターにつぶやいた自己受容という内容 ↓ についていくつかメッセージをいただいたこともあり、掘り下げてみようと思います。
批判的な人を批判する。これは常識的で正当なことなのだけど、別な見方をすれば自分もその相手と同じく批判的である、ということ。本当の意味で受容的であれば、批判的な人に対してだって、批判は出てきづらい。#自己受容
— 打越月見 (@tsukimi_u) 2018年1月25日
自分自身に対して受容的になるということは、他者受容に繋がります。他者に対して受容的になろうといくら頑張ってみても、自分に対して受容的でなければちょっと難しい。まずはセルフケア。まずは自分のこころに寄り添って。#自己受容 2
— 打越月見 (@tsukimi_u) 2018年1月25日
夫婦間、親子間では身近な相手だからこそ批判的になりがちな場面が出てきます。そんな時にこそ、自己受容の練習ができるんですよ。イラッと「させられた」と感じたら、反射的に相手を批判する前に一呼吸。相手への対応よりも、自分の気持ちにまず寄り添って。#自己受容 3
— 打越月見 (@tsukimi_u) 2018年1月25日
自己受容という言葉、耳にしたことはありますか?
自己肯定という言葉の方が認知度が高いかな、と思うのですが、どうでしょう。
自己肯定と自己受容は、実は異なるものです。
自己肯定を真っ向から否定する心理学もあり、その内容は納得できるものではありますが、私は個人的に、自己肯定は大事なことだと思います。
特に子どもや若者にとっては。
自己肯定感は、子供の場合、ちょっとした失敗にめげずに興味あることに挑戦していけるチカラになります。
大人の場合、もうちょっと複雑なので自己肯定というより自己受容を大切に、と言えるかもしれません。
私個人としては、自己受容は大事という枠気味を超えて、これは人生に必要だなと感じます。
大事、ではないですよ。
必要、です。
では具体的に、自己受容とは何でしょうか。
そして、自己肯定とは何でしょうか。
何がどう違うの?
自己受容の定義は、自己、つまり私自信を受容すること。
どんな自分であっても受容します。
受容とは、受け入れること。
例を出すと、こんな状態の自分をも等しく受け入れ、認めていくのが自己受容です。
弱い自分、強い自分
失敗した自分、成功した自分
ネガティブな自分、ポジティブな自分
一方、自己肯定とは自分を肯定することです。
自分を肯定するとは、例えばこんなこと。
弱い自分に「今は弱ってるけど本当の私は強いんだ」と言い聞かせる
失敗した自分に「私の本来の力はこんなものではない」と言い聞かせる
ネガティブな自分に「私は本来ポジティブだから大丈夫」と言い聞かせる
一見良さそうに見えますよね。
でもね、なぜこの自己肯定を否定する意見があるかと言うと、「肯定」の反対は「否定」、つまり自己肯定を意識し続けると、それと同時に自己否定も発生しやすくなるのです。
「自信がない」の反対は「自信がある」。
自信があるもないもどちらでもない、はニュートラルな状態ですよね。
例えば、
「あなたは自宅の玄関を入り、そのままトイレまで行ける自信がありますか?」
と問えば、
「そんな自信、そもそも自信があるとかないとかそんな基準すらありません」
という答えが返ってくるでしょう。
これがニュートラルな状態です。
しかし、足を骨折した直後だったら?
「自分一人でトイレにたどり着けるかな・・・」
当然トイレに行くという行為ですら「自信があるか、ないか」というカテゴリーに入るでしょう。
これと同じことで、自己肯定を意識し過ぎると必然的に自己否定の概念も呼び込むことになりやすいのです。
それにひきかえ、自己受容はこれひとつで完結しやすい。
なぜなら自己を肯定するのではなく、受容するから。
どんな自分であっても、無条件に受け入れることが自己受容です。
「〇〇できた!自分、エラいぞ!」
「頑張った自分にご褒美 ♡」
ということではないのです。
できない自分も、頑張れない自分も、失敗した自分も、そんな条件をとっぱらって自分の存在自体をいちいち認めていく作業です。
これは言ってみれば、赤ちゃんに対する親の役割をするのと似ています。
一人では何もできない新生児。
そんな存在に「早く寝返りを打て」「早く這え」とは言いませんよね。
赤ちゃんがそこにいるだけで、親は子を認めます。
つまり、存在そのものを受容するのです。
それと同じことで、自己受容とは、「何ができたから」「何ができないから」という条件を一切とっぱらって自分の存在そのものを受け入れていく作業なのです。
自己受容ができるようになると、世界がガラッと変わりますよ。
今までどれだけ自分イジメをしてきたかに気がついて愕然とする、なんてこともあるかもしれません。
成功した自分を褒めることもいいけれど、どんな自分に対しても愛を注ぎ、認めていく作業は自己肯定とは違う大きな効果をもたらします。
こころに平和がもたらされ、外の世界の出来事に一喜一憂することが減り、傷ついたとか傷つけられたとかの世界観から脱却し、周りの人たちにも否定的な目線ではなく受容的な態度で接することができるようになりますよ。
自己受容、今日から試してみませんか?
次回の記事では、ではどうやって自己受容を始めたらいいの?について書いていきます。
お楽しみに!
カウンセリングは、こころが弱いから受けるのではありません。
定期的に健康診断を受けたり、温泉やマッサージに行ったりして自分の身体を自分で管理するのと同じで、こころの状態も健康に保つべく管理し、自分自身を慈しみ、よりよい人生を送るために活用できるもの。
つまり、✨自分の人生をより自分らしく輝かせて生きるためのもの✨なのです。
ぜひご活用くださいね。
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