普段の人間関係のちょっとしたことで生じてくる
「誰かに〜された」
「傷ついた」
という感情って厄介ですよね。
私たちに被害感をもたらす、ねっとりと絡みつくような感情ではないでしょうか。
では、この感情はどうして起きてくるのでしょうか。
私たちのこころの中にはさまざまな感情が渦巻いています。
意識が表面だとしたら、無意識と呼ばれる領域には意識の何倍もの「思い」が沈んでいます。
一般的には意識3%、無意識97%などと言われていますが、無意識領域は意識の2万倍という説もあります。
どの数字が正しいということではなくて、私たちのこころの中には圧倒的に無意識に溜め込んでいるものが多い、ということが見えてきますよね。
ただ、こころの中は見えません。
他者のこころの中はもちろんのこと、自分のこころの中だって見えません。
わかっているつもり、こんな感情がある、と感じていても、それを可視化することは難しいですし、理解しきることはまずできない。
特に無意識の領域に何が詰まっているのかは、意識的にのぞいてみることをしない限り、何も見えてはきません。
そのために「推測」が出てくるんですね。
見えている部分を手掛かりに、思いつく「推測」をする。
そしてその推測は、無意識化に沈み込んでいる私たちの思考やら感情を反映していることがあります。
あるいは私たちには「なぜ?」の空白部分を補うために「推測」をし、その空白部分を補う仕組みが備わっているため、その空白部分に自分なりの意味を持たせます。
しかも厄介なことに、その「推測」は私たちのこころの中では推測の領域を脱し、あたかも「事実」であるかのように振舞います。
例えば旦那さんがなんだか不機嫌で、子どもが散らかした部屋のおもちゃを不満そうに片付け始めたとします。
それを見て、奥さんのこころの中には
「掃除や片付けが行き届いてないって言いたいの?」
「私だって忙しいんだからね!」
と、旦那さんへ反論したい気持ちが湧いてきたとします。
この例で言えば、奥さんは旦那さんの態度から
「掃除や片付けが行き届いていない妻が悪い」
という旦那さんの考えを推測しています。
なぜなら、意識的にしろ無意識的にしろ
「掃除や片付けは妻である私の仕事」
と捉えているからです。
「なぜ不機嫌なのか?」
「なぜ急に片付け始めたのか?」
という、自分ではよくわからない「空白」を埋めようとして出てきた思考であることも見て取れます。
この時に、もしも奥さんの方に
「自分が掃除しなければいけない」
「自分が片付けをしなければいけない」
「旦那を不機嫌にさせたのは自分の責任」
このような思いがこころの中になかったら?
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旦那さんが片付けを始めた時点で、
「片付けを手伝ってくれてありがとう❣😍
やっぱり綺麗にしてないとイライラしちゃうよね❣
あなたって本当に優しいわ〜」
なんて正反対の対応になっていたかもしれません。
あなたのこころの中には何がありますか?
そして、周りの人の言動のどんな部分に反応していますか?
いつも他者との関係の中で被害感を感じているのなら、一度しっかりとご自分のこころの中をのぞいてみることをお勧めします。
夫婦関係や親子関係は、まさに鏡です。
自分の内側に何があるのか、私たちがこころに何を抱えているのかをありありと見せてくれているのです。
カウンセリングは、こころが弱いから受けるのではありません。
定期的に健康診断を受けたり、温泉やマッサージに行ったりして自分の身体を自分で管理するのと同じで、こころの状態も健康に保つべく管理し、自分自身を慈しみ、よりよい人生を送るために活用できるもの。
つまり、✨自分の人生をより自分らしく輝かせて生きるためのもの✨なのです。
ぜひご活用くださいね。
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