子育てママのための 親育ちカウンセリング

緊急事態が発生したときは、おむつに戻すべき?

 

私が個人的に関わるクライアントさんからのご質問ではないのですが、あるお母さん(E.Mさん)のおむつなし育児に関する投稿について、こちらアメリカのECコミュニティーでお返事させていただきました。

今回は、緊急事態のときにどうしたらいいか?

について考えていきましょう。

 

 

カリフォルニア州では大規模な火事が広がっていることは日本でも報道されている通りですが、E.Mさんはカリフォルニア州サンディエゴの北部にお住まいだそうで、山火事が広がってきている地域です。

彼女のご自宅近くのロサンゼルスではこんな状態のようです・・・・・😱

 

 

 

さて、冒頭でご紹介したおむつなし育児実践者であるE.Mさんの投稿をご紹介します。

(日本のサイトに載せることは、ご本人の許可を得ています。)

 

How do you guys handle an emergency situation and pottying your baby?

my son is 20mos and is just two weeks of being fully potty trained.

Would you put him in diapers if you were evacuated from your home?

we are in North county San Diego and I just want to be prepared if we do need to evacuate

 

意訳:

緊急事態のとき、赤ちゃんの排泄にはどのように対処したらいいか、アドバイスお願いします。

私の息子は20ヶ月で、ちょうど2週間前に完全におむつが外れました。

避難のため家から離れなければいけない状況のとき、あなただったらまたおむつに戻しますか?

私たちはサンディエゴのノース群にいて、避難の必要性に応じて準備をしているところです。

 

 

なぜこの質問が出てきたかと言うと、こちらのコミュニティーでは一定の概念の元におむつなし育児を進め、その概念は

「一旦おむつが外れたら、何があっても戻すべきではない」

ということを推奨しています。

これには私も賛成しています。

親の態度が一貫しておらず、排泄をコントロールできるようになってきた、さあおむつを外そうね、という段階に至ったのに、お漏らしがあったからとか忙しいからと言ってまたおむつに戻すのは、子どもを混乱させる原因にもなるからです。

 

 

では、E.Mさんの言われるように、緊急事態であればどうでしょうか。

私がどうアドバイスしたかと言うと、まず、最も大事なことは、自分と家族のいのちを守ること。

その上で、お世話する側のお母さんがもし必要だと感じれば、おむつを使うことを事前に赤ちゃん(あるいは子ども)に説明し、おむつを使ってもらうということ。

いくら小さくても、親が真摯に向き合ってくれれば伝わるものです。

この子分かってないかな、と感じても、大丈夫。

言葉自体を理解していなくても、真剣に向き合ってくれているお母さんの意図することや、ことばのエネルギーは感じ取ってくれています。

 

 

私も2011年、宮城県で震災を経験しました。

当時、子どもは2歳半。

幸い排泄のコントロールが乱れることはなく、また、震災後1週間ほどで宮城県から離れることができたためおむつに戻す必要はありませんでしたが、私がその後訪れた避難所では、排泄コントロールを失った子どもたちが目につきました。

この傾向は、子どもたちのみならず大人にも見られました。

仮設のお手洗いができてからも、そこに間に合わなくて粗相してしまったり、避難所暮らしをする間におむつになってしまったり、さまざまな方がおられました。

 

 

災害時は、身体的なストレスはもちろん精神的なストレスも大きくのしかかります。

子ども本人の排泄コントロール能力が乱れるばかりではなく、子どもの排泄を介助する大人の側の心理状態もいっぱいいっぱいになることがありますし、このような場合は必ずしも「おむつに戻すべきではない」が適用されるべきだとは思いません。

お母さんにとって、普段の状態ならば子どもの排泄を「察する」ことが上手にできていても、緊急時はその他のこと(生命維持)に注意が向きがちになるのは当然で、子どもの排泄のタイミングを掴むことができにくくなることはご想像の通りです。

排泄を通じたコミュニケーションが豊かに取れるのは、通常時であって緊急時ではありません。

 

 

そして、これは何もおむつなし育児に限ったことではありません。

おむつに戻すべきか、は、通常のトイレトレーニング直後にもあてはまります。

お母さんが一貫した「概念」や「信念」に即して子どもに接することはとても大切ですが、緊急時にはその限りではありません。

 

 

日本は災害の多い国です。

いざという時、もちろんお母さんのこころに余裕があったりお子さんの状態が安定していれば避難所であっても問題なくおむつなし育児やパンツ生活を続けていくことはできるでしょうが、状況を見極めて、お世話する側のお母さんの判断でおむつの必要性を感じれば(そしておむつが手元にあれば)、思い切って使いましょう。

そして、そのことをお子さんにしっかりと向き合って説明しておきましょう。

おむつに戻すことへの罪悪感や後悔の念は必要ありませんよ。

あなたは自分とお子さんのいのちを守るという、一番大切なことに集中できているのですから。

 

 

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カウンセリングは、こころが弱いから受けるのではありません。

定期的に健康診断を受けたり、温泉やマッサージに行ったりして自分の身体を自分で管理するのと同じで、こころの状態も健康に保つべく管理し、自分自身を慈しみ、よりよい人生を送るために活用できるもの。

つまり、自分の人生をより自分らしく輝かせて生きるためのものなのです。

ぜひご活用くださいね。

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