昨日、出かけた際にこんな光景を目にしました。
3歳くらいの子どもが「外に行きたい!外に行きたい!」と泣き叫んでいます。
お母さんとおぼしき女性は「周りの人たちを見てみなさい!みんなどうしてこの子はこんななの?って思ってるよ!」とか、「ちょっと、話を聞きなさい。お母さんの話を聞きなさい!」と必死になだめようとしています。
更には「こんな態度を続けるのなら、あとであなたが行きたかった○○にはもう行かないからね!!」
子どもはと言うと、、、、更に元気に泣き叫んでいます・・・・・
こういう状況って、親子ともに辛いですよね。
でも逆に、こういう状況を経験しない親子も、まずいません。
この場面にでくわして、私も反省すべき点は多いな・・・・と思ったのですが、こんなとき、あなたはどうされていますか?
公衆の面前で子どもがダダをこねはじめ、言うことをきかず、泣き叫ぶ。
こんなとき、意識するしないに関わらず、自動的に沸き起こる思考としては以下のようなものがあると思います。
*周囲の人たちに、子どもを制止できないダメな母親だと思われるのがイヤ(自尊心)
*子どもはこんな態度をすべきではなく、感情をコントロールすべき(常識)
私がこころについてきちんと学び、しっかりと向き合う前は、こんな思考もありました。
*子どもが泣き叫び、言うことをきかなかったら、母親としてしっかりと制している状態を周囲に見せないといけない
つまり、周りの人からの視線を勝手に解釈し(ダメな母親だと思ってるに違いない)、その人たちが望むであろう態度や社会通念上ヨシとされている行動をとる、というような思考です。
子どもそのものを見つめるとか対話するとか、なぜ泣いているのか本当の理由を探るとかそんなことには考えを馳せず、見た目に「良い母親」になろうとしていた、という状態。
私がアメリカに引っ越してきてからはしばらくこんなでした・・・・orz
震災のショックやマタニティーブルーや白人社会の中のアジア人という居心地の悪さが程よく混ざり合い、子どもには迷惑かけました。。。
本題に戻りましょう。
このように公の場で子どもが泣き叫び、言うことを聞かないという時は、どうしたらよいのでしょうか。
罰を与えたり(子どもが楽しみにしていることを奪う)、親の権威でおさえつけたり(一方的に言うことをきかせる)する方法をヨシとする説もありますが、私はそうは思いません。
これだと一次的、表面的には解決するかもしれませんが、これの繰り返しでは平穏な親子関係はのぞめないと感じています。
子どもは時々泣いたりわめいたりするものだと割り切ることが一番かと思いますが、これでは元も子もないので、まずなぜ機嫌が悪いのかを探ることが平和的解決のための第一歩となるのではないでしょうか。
以前にも書きましたが、小さな子どもは、眠いとかお腹が減っている時に機嫌が悪くなりがち。
体調不良のときや、風邪のひきはじめなんかも同様です。
しかし、自分ではその「機嫌が悪くなっている本当の原因」が特定できないため、妙な理由をくっつけてくることが多いのです。
私たち大人であっても、時には旦那さんや奥さん、あるいは子どもに対してなぜかイライラしてしまい、その原因を探っていったら体調不良にいきついたり仕事のストレスであったりと、ストレスの元だと考えていたもの(=旦那/奥さん/子ども)と本来の原因(体調不良/仕事のストレス)とは違っていた、なんてことがあるのではないでしょうか。
お子さんが、普段は聞き分けがいいのに今日は出先でギャン泣き・・・・なんて時は、ひょっとしたら眠いのかもしれません。
小腹が空いてきたのかもしれません。
チビッコの表面的な言葉「お外に行きたいの!!」や「これがどうしても欲しいの!!」に騙されず、キツいことばを投げかけるのではなくて、その逆にぎゅっと抱きしめてあげることのほうが、なだめるにはもっと効果的かもしれません。
それと、子どもの言葉を繰り返すこと。
「そうだね、お外に行きたいよね!」
「そうだね、これがどうしても欲しいんだよね!」
今はお外に行けなくても、子どもが欲しがるものを与えることができなくても、いいのです。
まず子どもの言い分を聞く。
親の言うことを一方的にきかせるのではなくて、その前にまず、子どもの感情を受け止めてあげるのです。
その上で、
「でもね、お母さんの用事をすませないといけないから、その後でお外に行こうね」
「これがどうしても欲しいけど、今は買えないんだよ」
と、優しく声をかけてみましょう。
しかし、まだ泣き止まないかもしれません。
それでもいいのです。
そんなお子さんは、とっても子どもらしくて良い子です。
眠いのかな、お腹減ったのかな、疲れちゃったかな、ということも念頭におきつつ、「○○ちゃんは本当は疲れちゃったのかな、眠いのかな」という言葉をかけてあげることも効果的です。
お子さんが、自分の感情がなぜ荒れてしまったか、表面的ではない本当の理由を探る道筋を与えることになりますよ。
そして大事なことは、まずはお母さんが自分のこころをなだめながら、お子さんの対応をしてくこと。
お母さんが興奮して怒り出してしまうと、子どもも興奮しがちです。
私たち大人だって子どもの泣きわめきに動揺したり、時には自分の感情を制することができないのに、子どもに「感情を制しなさい」というのも何だか変だなと思いますし、子どものうちは感情を解放することがじょうずにできる時期なので、何も今から感情を溜め込むことを教えなくてもいいのではないか、と思います。
外出先で泣いたりわめいたりされると周囲の目が気になるかもしれませんが、大事なのは、周囲の目より我が子です。
我が子のこころを見つめながら、受け止めながら、自分のこころも一緒になだめていきましょう。
カウンセリングは、こころが弱いから受けるのではありません。
定期的に健康診断を受けたり、温泉やマッサージに行ったりして自分の身体を自分で管理するのと同じで、こころの状態も健康に保つべく管理し、自分自身を慈しみ、よりよい人生を送るために活用できるもの。
つまり、✨自分の人生をより自分らしく輝かせて生きるためのもの✨なのです。
ぜひご活用くださいね。
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