子育てママのための 親育ちカウンセリング

大雪と、恐怖心

 

インスタグラムには少し書きましたが、今、私の住む地域では冬の嵐が猛威をふるい、先月から大雪と低温が続いています。

 

 

うちの近所には赤十字の避難所が準備され、私の頭には311の震災の記憶が蘇ってきました。

先週は、娘の友達が通う小学校の体育館が雪の重みで崩壊したそうで、急遽全学校が休校となり、市内の全学校の点検作業を行うこととなったそうです。

この小学校は古い建造物ではあるものの、ここまで崩壊するとは予想外だったことと思います。

 

小学校の体育館の屋根が雪で陥落

Roof caves at elementary school, prompting evacuation and district-wide closures から引用)

 

うちの娘はいつも私が車で学校に送っているため、昨日は学校にいく途中でこのニュースを知り、途中で家に引き返してきましたが、既にスクールバスに乗ってしまった子どもたちは、学校に一旦送り届けられたのち、保護者のお迎えがくるまでそれぞれの学校で待機していたようです。

幸いなことに、体育館が陥落した時には誰もその場におらず、けが人は一切でなかったとのこと。

写真を見ると屋根全体が落ちているため、これが体育の授業の真っ最中だったら大惨事になっていたことでしょうが、そうではなくて、本当に良かった。

この冬、市内の学校の悪天候による休校日数は既に7日間に及び、授業日数を確保するため夏休みの開始時期を遅くすることが決定されています。

 

 

311のような、瞬時にいろいろなものが破壊された大災害とは違い、じわじわ来る雪害。

私の知人、友人たちの家では雨漏りがあったり床への浸水があったりで、雪下ろしを始めています。

うちでも雪下ろしをしはじめましたが、なかなかしんどい作業です。

高所というだけではなく、屋根の上が凍っていてツルツルだし、斜面なのでなおさら滑る。

肝心の雪はというと私の腰の高さまで積もっており、中の層がこれまた凍っているため、それを崩して下ろすのは重労働。

久しく感じていなかった、「コワい〜」の気持ちが出てきました (゚ー゚;

 

 

「怖い」という感情は常に過去の情報に根ざした上で未来を想定しており、私たちの目の前に存在している「今」とは乖離しています。

つまり、今現在は平和そのものだということを覆い隠し、私たちの目から見えなくしてしまう、少し厄介な感情。

噛み砕いてみると、こんな図式です。

恐怖心

 

雪下ろしの場合、「過去の記憶」とは「雪下ろし作業中に屋根から落ちた人のニュース」等、「未来の想定」は「自分も落っこちるかもしれない」「怪我をするかもしれない」等が当てはまります。

しかし、現実には今現在(雪下ろしをしている真っ最中には)一切何も起きてはいません。

言ってみれば、安定した状態の中、平和そのもので私には物理的な障害や事件は何も起こってはいないのです。

それなのに、頭の中では自分が屋根から落っこちたストーリーが展開されており、落ちる瞬間の映像がありありと目の前に浮かんできたり、感じているはずのない身体の傷みだのがむくむくと湧いてきて、恐怖心が喚起されています。

 

 

私たちの想像力って、非常に精巧にできています。

例えば今、「目をつぶり、梅干しを口の中に入れ、ガブッと噛むことを想像してください」とお伝えしたら、少なからず唾液が出てきませんか?

梅干しは今現実にないものなのに、想像することにより、身体はそれがあたかも存在しているかのように反応します。

恐怖心もこれと同じで、今存在していない出来事に対し、それを想像することによって私たちはそれがあたかも実現されたかのような反応をしてしまうのです。

梅干しだったら目を開けて、梅干しのことを忘れてしまえば唾液はもう出てこないでしょうが、恐怖心の場合、強い感情のため引きずってしまいがちです。

 

 

ではこの恐怖心って、不必要な感情なの?

いえいえ、そうではありません。

必要だから存在している感情です。

この感情がなかったら、雪下ろし中、足下に細心の注意を払うことができませんし、普段の生活の中でも恐怖や危険を回避しようとする機能を発動することができません。

ただ、具体的に感情が出てくる仕組みを知っていると、いざ恐怖心が出てきた時に「怖い」という感情に振り回されることがぐっと減ります。

 

 

何かに挑戦したいときに、訳もなく「怖い」気持ちが沸き起こってきてしまい尻込みするとか、あるいは日常生活の中のふとしたことで「怖い」気持ちに翻弄されてしまい、今目の前に存在している平穏な世界が見えなくなってしまったり、という状態は誰しも経験したことがあると思います。

言ってみれば、「怖い」と同一化してしまい、萎縮し、こころ穏やかに「今」に在ることができなくなってしまうこと。

しかしそうではなく、「怖い」という気持ちが出てきた時に、もっと客観的に「怖い」を感じ、その感情に支配される状態とは反対に、それをコントロールしていけるようになることは可能なのです。

もしくは「怖い」と同一化してしまったとしても、それをずっと引きずることなくそこからすぐに脱却し、新たな瞬間を新しい目で見ることができるようになっていきます。

恐怖心にとらわれず、ずっとやりたかったことに挑戦したり、もやもやしていた不安感から脱出できたり、ということだってできるようになるでしょう。

 

 

では具体的に、どうやったら恐怖心をコントロールできるようになるの?

それは、「現実的に、今、目の前には何も起きていない」ことを自分の目でしっかりと見据え、恐怖心は、過去の情報に根ざした上で未来を想像しているに過ぎないことを、きちんと認識するだけ。

梅干しが、実際には口の中に入っていないことを確認するのと同じです。

文章にすると難しそうに感じてしまうかもしれませんが、実際にこの作業をしてみると、恐怖は幻想にすぎなかったんだということが体感できると思います。

ぜひ、試してみてくださいね。

 

 

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カウンセリングは、こころが弱いから受けるのではありません。

定期的に健康診断を受けたり、温泉やマッサージに行ったりして自分の身体を自分で管理するのと同じで、こころの状態も健康に保つべく管理し、自分自身を慈しみ、よりよい人生を送るために活用できるもの。

つまり、自分の人生をより自分らしく輝かせて生きるためのものなのです。

ぜひご活用くださいね。

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