子育てママのための 親育ちカウンセリング

アメリカのおむつなし育児事情2

 

前回の記事ではおむつなし育児の記事を引用しつつ、おむつ外しや手話について書きました。

 → 「アメリカのおむつなし育児事情1」

 

 

今回も心理療法医でありお母さんでもある Heather Turgeon という方が書かれた記事の内容から見ていきましょう。

ちなみに邦訳は私が勝手につけたので、意訳しているものとして捉えてください。

 Potty in the USA: Why we’re slow to the toilet

「アメリカのおまる事情:なぜ我々のトイトレは遅いのか」

 

 

Kids on the changing table have been getting older through the decades. It’s partly thanks to bigger and more absorbent diapers.

 

But we’ve also pushed back toilet training because in the mid 1900s, psychiatrists and pediatricians started talking about it as a psychologically meaningful stage of life — if mishandled, a minefield for anxieties and personality problems.

 

おむつ替えシートに乗る子の年齢は過去10年間※で上がってきている。

 

これはより大きくより吸収力のあるおむつのおかげでもあるのだが、トイレトレーニングを遅らせることにもなっている。

 

その理由は、1900年代の半ば、精神科医と小児科医が、トイレトレーニングを精神的に意味深長な人生の段階として・・・もしもトイレトレーニングをうまくこなさなかったら、人格の問題や不安が発生する危険があることを・・・語り始めたからである。

※この記事が書かれたのは2010年です。

 

As a result, mainstream wisdom has parents waiting and watching for signs that their child is ready, while diaper companies are more than happy to accommodate with jumbo sizes.

 

But with a closer look at the research, does the idea of the toilet as a potential emotional hazard really hold up? And if not, is the early potty training crowd on to something?

 

結果として、主流の考え方として親は子どもから(トイレトレーニングに対する)準備が整ったというサインが出るまで観察しながら待つということとなり、それと同時におむつ会社は大きなサイズを提供することを非常に喜んだ。

 

しかしそれについての研究をよくよく見てみると、トイレに情緒障害の可能性があるのは本当なのか?もしそうでなければ、早期のトイレトレーニングをしている人々は何かに気づいているのか?

 

なかなか深みを持った展開ですな。

ここまででわかることと今まで私が学んだアメリカのおむつなし育児事情を振り返ると、アメリカでおむつを外していた年齢は1950年あたりでは満1歳頃だったのに対し、それがどんどん遅れてきているということ。

そして、その原因としてはより大きな紙おむつが売られるようになったことと、1950年あたりで医者が言い始めた「トイレトレーニングは子どもの準備が整ってから始めないと情緒障害や人格の問題などを引き起こす恐れがある」ということが一般常識となったためであるようです。

 

 

ここらへん、日本の状況と似ていませんか?

もちろん紙おむつは便利ですし、使ったことがないという人は絶滅危惧種なくらい珍しい。

そして、トイレトレーニングを始めようとしている親御さんたちは、概して子どもの「サイン」を見つけようとしています。

日本におけるトイレトレーニングの始めどきは、例えばおしっこの間隔が2時間空いたらとか、排泄のタイミングでオシッコと言えるようになってからとか、目安として言われているものがいくつかありますよね。

しかしこれらのことも、かつての日本で粉ミルクが母乳よりすぐれているから母乳はやめて粉ミルクにしなさいという考えが一般的であったこと同様に、アメリカのおむつ事情を見てみると、チビッコのトイレまわりのことも日本はアメリカのやりかたを踏襲しているのだなということが見えてきます。

 

 

私の結論としては、

トイレトレーニングはサインを待たなくていいんだよ!

今、この瞬間から始めていいんだよ!!

夏だし・・・!

ということなんですが、届くかなこの気持ち。

母乳が十分に出てるのに、それをやめてあえて粉ミルクを使う必要はないんだよ!ということと同じなんですが。

 

 

月齢が低いうちから開放空間への排泄を経験させていれば、つまりおむつなし育児をされているご家庭では、おおむね1歳をすぎたあたりから2歳代にかけて排泄の自立を迎えるのは多くの事例からわかってきていますし、また、おむつなし育児をしてこなかった場合でも、1歳をすぎてじょうずに歩けるようになる頃にはトイレトレーニングは始められます。

(ただし、1歳代では3歳頃におこなう一般的なトイレトレーニングとは違います。)

 

 

毎回長くなってしまうのに最後までお読みいただきありがとうございました。

この続きはまた次回、今度はトイレトレーニングを始めるにあたっての子どもからの「サイン」、つまりレディネス(準備が整ったこと)を待つ必要があると言い始めた張本人についてのお話です。

 

 

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カウンセリングは、こころが弱いから受けるのではありません。

定期的に健康診断を受けたり、温泉やマッサージに行ったりして自分の身体を自分で管理するのと同じで、こころの状態も健康に保つべく管理し、自分自身を慈しみ、よりよい人生を送るために活用できるもの。

つまり、自分の人生をより自分らしく輝かせて生きるためのものなのです。

ぜひご活用くださいね。

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