前回の記事では、排泄の自立が起こることと排泄の自立が確立することとは違いますよ、排泄の自立を迎えたあとの「おもらしのぶり返し」はよく起こることであり、心配することはありませんよ、という内容を書きました。
今回からは、「なぜおもらしのぶり返しが起きるのか?」について考えていきましょう。
ぶりかえしの主な要因は
(A) おむつなし育児で1歳代、2歳代でおむつを外した場合と、
(B) 3歳前後のトイレトレーニングでおむつを外した場合と共通していることがありますが、
今回記す1と2は年齢的に(A)の場合により当てはまるとお考えください。
1)断乳
以前の記事「断乳後の排泄の変化」でも触れた通り、断乳がストレスになりおもらしのぶり返しを招くことがあります。
この世に生まれてきて以来、人生の全ての期間をおっぱいとともに過ごしてきたが、自分の意思とは別なところでそれをやめなければいけないことは大きなストレスとなり得るようです。
断乳が大きなストレスを招くと言っても、断乳の必要性はお母さんの体調や生活環境、状況によることですし、お母さんの決めた時期が早すぎるということはまずありません。
産後すぐからおっぱいが出ない方もおられますし、ミルクに頼って育児をすることに対して罪悪感を持つ必要は全くありませんよ。
2)歯の萌出
お子さんの歯の成長によって、おもらしが増えることがあります。
乳歯は、前歯の生え始めの頃は目につきますしどうしたって気になりますが、徐々に忘れがちで、奥歯まで全部で20本が綺麗に生え揃う時期がいつだったのか、親は気がつかないことが多いようです。
前歯が初めて生える時は、赤ちゃんはどんな気持ちなんでしょうね。
きっと初めてのことでむずがゆいような、ヘンな感覚があるでしょう。
奥歯も同じです。
薄い前歯と違い、広い面積で歯茎をぐっと押しながら生えてくる奥歯の感覚は、決して心地よいものではないでしょう。
最後の奥歯まで、20本が生え揃う時期は個人差により、概ね2歳半頃から3歳頃のようです。
また、奥歯は他の歯よりは生えきるのが早いようですが、それでも数ヶ月ほどかけてじわじわ出てくるようで、各ステージによりけりでしょうが、お口がむずがゆいようなヘンな感覚を持ち、物事に集中できなくなる(一旦できるようになった排泄コントロールが乱れてしまう)のは当然かもしれませんね。
(参考:乳幼児期から経年的にみた乳歯の萌出について/小児歯科学雑誌 26(3):507-516 1988 507)
おもらしが増えたと感じたときに、ひょっとして歯が生えかかっているのかな?歯がぐんぐん伸びてるのでむずむずするのかな?という気持ちで様子をみてあげられたら、お子さんの状態が理解しやすいかもしれません。
次回も引き続き、おもらしのぶり返しがおこる主な要因について書いていきます。
カウンセリングは、こころが弱いから受けるのではありません。
定期的に健康診断を受けたり、温泉やマッサージに行ったりして自分の身体を自分で管理するのと同じで、こころの状態も健康に保つべく管理し、自分自身を慈しみ、よりよい人生を送るために活用できるもの。
つまり、✨自分の人生をより自分らしく輝かせて生きるためのもの✨なのです。
ぜひご活用くださいね。
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