最近、離婚に向けて行動されている方や、離婚による問題を抱えておられる方々のお話を伺う機会が増えてきました。
離婚は喪失体験でもありますし、大きなストレスとなってしまえばPTSDと似た症状を引き起こすとも言われています。
ひとりで抱え込むのは、とてもしんどいですよね。
私自身が大きなストレスを抱えていた時のことを思い返してみると、相談した周りの人からもらったアドバイスは概ねこのようなものでした。
今によくなる
次はあなたが幸せになる番
子どもたちはわかってくれる
死ぬわけじゃない
みんな乗り越えている
確かにそうだ。
冷静にアドバイスを検証してみると、
💡今がどん底だとしたら、時間が経てば良くなるだろう。
💡今は不幸でも、そのうち幸せを感じるだろう。
💡子どもたちは、成長に伴い理解力が増すだろう。
💡単に離婚したというだけでは、死なない。
💡どんなことも、乗り越えている人はたくさんいる。
更に言うと、アドバイスをいただいた通り、今現在100%その通りになっています。
なんつう正確なアドバイス!
💡状況は良くなりました。
💡幸せになりました。
💡子どもたちの理解は進んでいます。
💡死んでません。
💡乗り越えてきています。
ただね、私が当時辛かったのは、「今この瞬間」なのでした。
だから、いくら未来に目を向けて!と言われても、それができない。
今ある現実の辛さにどっぷり浸っていて、その位置から見える世界は他の人が見ている「未来」ではなくて、「今」この視線から見える、感じる「辛さ」だけなの。
それを、いくら頑張って未来の希望にすり替えようとしても、できない・・・・・
ということで、アドバイスや考え方のお手本をいくら示されてもそれにうまく乗っかることができず、うまく乗っかれない自分に嫌気がさし、なぜ自分は前向きになれないんだろうかとまた深く落ち込んでストレスを感じ、を延々とひたすら繰り返していたのでした。
もちろん「未来に希望を!!」系思考によって劇的に改善される場合もあります。
震災時、「明けない夜はない」「がんばろう!」といった前向きな言葉に励まされ、こころの回復を得ていった人は多くおられました。
しかしその反面、こころの中の「いつまでも明けない夜」に焦る人、「頑張れない自分」に失望する人がいたことも確かです。
大事なことは、自分は今どんな状態なのか?ということを意識的に観察することかもしれません。
「未来の希望系」の思考がこころに響き、癒しを感じるのか?
それとも「辛い」に強力にくっついてしまい、「未来の希望系」の言葉がしんどいのか?
では、もしも周りの人に励ましを受けたり、未来に目を向ける思考法がかえって自分のこころを辛くしてしまうということに気がついた場合、どうすればよいのでしょうか。
まず、それらの言葉を自分の中に取り込むことをやめましょう。
(私たちは、アドバイスを受けたら実践しなきゃ!と無意識に感じていることがあります)
アドバイスをしてくれた人にはお礼を言い、自分のこころとそのアドバイスの間には境界線を引き、アドバイスは取り入れなくても良いという許可を、自分に出しましょう。
たったこれだけでも、こころが守られるのが感じられてくると思います。
辛さと向き合うことは、簡単なことではありません。
もしも自分の状況に合った相談相手が周りにいないということであれば、カウンセリングをご利用ください。
カウンセリングには対面や、直接会わないメール、SNS、電話、さまざまな方法があり、カウンセラーもさまざまです。
あなたに会うカウンセラーとカウンセリング方法で、こころの回復を目指しましょう。
カウンセリングは、こころが弱いから受けるのではありません。
定期的に健康診断を受けたり、温泉やマッサージに行ったりして自分の身体を自分で管理するのと同じで、こころの状態も健康に保つべく管理し、自分自身を慈しみ、よりよい人生を送るために活用できるもの。
つまり、✨自分の人生をより自分らしく輝かせて生きるためのもの✨なのです。
ぜひご活用くださいね。
*お知らせ*
親教育の翻訳に関わる企画を優先させるため、
しばらくカウンセリング業務はお休みします。
再開時期が決まりましたらお知らせいたします。
赤ちゃん手話×おむつなし育児講座は、
開講準備が整い次第、お知らせいたします。
◎お問い合わせはこちらよりどうぞ
◎コミュニケーションのヒント